弊社は安全な運行を目的として、納入先へのエアボート操縦基礎訓練実施しています。
ご要望に応じて様々な機構を盛り込み製造したエアボートの特徴と共に、一般的なエアボートの知識や操縦方法をお伝えしています。
エアボートは船上のプロペラによる風力で進み、水深が浅い領域も航行できることから、一般のボートにはない特性を知ることやコントロールスキルが必要になってきます。単純な前進や大きくターンすることは殆どの人が指導すれば問題なくクリアできますが、救助用に使用するとなると話は大きく違ってきます。浅瀬や瓦礫の上の航行を想定し、ラダースティックとアクセルの細かいコントロールや水深の違いで船がどんな動きをするか、リダクションによるターンの特性など、しっかりと基礎を身につけて操縦に活かしてもらうことが重要です。
見るのも触るのも初めてのエアボート操縦を、短い期間で指導する難しさはあるものの、要領を得るのが早い隊員の方々の姿には素晴らしさを感じます。「習うより慣れろ」という言葉もある通り、基礎知識を基に多くのスティック時間をもって頂ければと思います。
フロリダ州法の法改正では、2019年7月より1人以上の乗客を乗せる場合は講習受講が必須となりました。このことも踏まえ、ご購入者様に最低限の基礎プログラム訓練を受講していただくことはエアボートの安全な普及のためにも重要だと思っています。また、エアボートでの救助活動経験を活かした訓練をしていくことにも意識して、できる限り水害現場で活きる指導を心がけております。
訓練後、受講してくださった隊員の寄稿記事が「未来への挑戦」ページに掲載されてました。(東京消防2020年9月号)
文面には、エアボートに対する佐々木の思いを「今度は私が引き継ごう」とあり、その言葉に込められた熱い思いは、万が一の時に必ず活躍してくださると感じました。東日本大震災以来、一人でも多くの命を救おうとエアボート製造に携わってきた佐々木の気持ちが隊員の方にも引き継がれたようで嬉しいです。
今後も安全な運行のためのエアボート操縦訓練をしっかりと行って参りたいと思います。